リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
「ね、まだもう少し、時間あるんだよね?次の仕事まで。お昼、一緒にどうかなって。ダメ?朱理。」
「いいよ!私もゆっくり話をしたかったし…。せっかく久し振りに響香に会えたんだもん。」
響香の誘いにふたつ返事でOKする。
次に入っている仕事はラジオのゲスト出演で、この後、大体一時間半程度で柊子さんが局まで迎えに来る予定になっていた。
決して時間がたっぷり持てるわけじゃない。
だけどすっかり売れっ子女優になった響香と次に会える日は、またちょっと先の機会になってしまうかもしれない。
ひとときぐらい、私達はご飯でも食べながら、昔みたいにおしゃべりを楽しんだっていい。
それに、近況報告以外にも、“あのグループの男の子達”の事も聞いてみたいと思っていたところ───。
本来ならこのドラマ仕事が完全に終わってからの方がいいのは重々承知している。
でも、先程の響香の女優っぷりを直(じか)に見てからは、こんな些細な質問くらいはなんてことないんじゃないかって思って。