リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
心臓をドキドキさせながら、身構えつつも耳を欹(そばだ)てる私。
「おーい、麗斗!ちょっとこっち来い。」
だけど突然、監督からの呼び出しの声。
すぐに麗斗君は、待ち構えるように台本を開いて座っていた監督の元まで駆け寄り、それを一緒に見ながら雑談を始めた。
休憩場所に一人残された響香に視線を移すと、響香はずっと見ていた。
麗斗君の姿を───。
私は響香のその瞳(め)がどんななのか、よく知っている。
それは雫が和哉君を見ていた時の瞳だったり、胡兎が淳平君のことを話す時の瞳と同じだっていうことを。
恋をしている女の子の瞳。
私はそれを、確信してしまった───。