リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜





先程とは一転して空気が微妙になる。






セットから一番遠くいる…さっき私の方を振り返ったように見えたあの一人のスタッフが他のスタッフ達の中をかき分け、急にスーッと速足で監督の元に向かった。




そして何かを監督に耳打ちすると、突然手を上げ…






「ちょっと、一旦休憩入りまーす!」




大きな声で叫んだ。




この現場全体がヤレヤレ、といったムードが漂うけれど、不思議なことに悲痛な感じはほとんど無かった。





ドラマの撮影ではよくあることなのかもしれない。






響香が麗斗君に何か話しかけている。





麗斗君もそれに答えている様子。





ただ、スタッフの話し声や機材を動かす音等、雑音にかき消されて、何を話しているのかまではわからない。





その後二人はセットの中から出て、休憩の為に用意された椅子と小さなテーブル、それからポットがある場所まで移動してきた。





そこは私が居るキャットウォークから、かなり近い。




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