リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
確かに私達は恋愛に関して禁止のルールはない。
ただ、さすがにこの寮の決まり事として、外部の異性を中に招くのは禁止とされている。
そこは真面目な雫だからこそ、破るなんてことがあるとは思ってもみなかった。
「カタい事ばっか言うんだからさ〜。どうせ今日でこの寮ともお別れなんだし、いいじゃん?」
「良くない。駄目なものは駄目!」
どこまでも適当でユルい胡兎の言い分には、ピシャっとNOを突きつけてやった。
「本当にオレが、あっいや…僕がいけなかったんです。スンマセンでした……。」
私のダメ出しに慌てて土下座を始める始末の雫の彼氏。
あーもう!本当に!!なんでこの彼氏が雫を庇うたび、こんなに腹が立つんだろう?
私の顔の眉間のシワがみるみる寄っていくのが自分でもわかる。