リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
「オレとワークショップに行ったのはその淳平ってヤツなんだ。」
和哉君は五人が一列に並ぶセンターの右隣りの人物を指差す。
「へ〜この彼、淳平君って言うんだ。」
胡兎は目をキラキラと輝かせてテーブルに肘を落とし、両手を頬に当てて淳平君を見つめた。
視線の先の淳平君は、確かに胡兎の好きそうな知的な雰囲気の爽やか系のイケメンだった。
「で、リーダーの淳平は他のメンバーにもどうせすぐバレるだろ、だから前もって話しておいた方がいい、とか言ってオレと雫との事をメンバー全員に勝手に報告しちゃったんだよ…。」
「そ、そうなんだ。…でも、そこまでは雫はともかく、私は全然関係無いよね?」
勝手な行動とかはしなさそうに見える淳平君を、人は見かけによらないっていうのはこういう事なのか、と納得しつつ和哉君に確認をする。