報復を最愛の君と
「俺達からしたら、姫様の記憶を消してくれたのは好都合だったな」


やっぱり私の話をしているんだ。


それに、記憶を消したって?

 
「国王も女王も、ヒメアに実の親だとすり込ませてるんだろ?ほんと、好都合でしかないよな」


私の親は、本当の親ではない?


私の知らない情報がどんどん出てくる。


でもだとしたら、どうして隠す必要があったのだろう。


そんなことを考えていた時だった。


一瞬気がゆるんで、音を立ててしまった。


カタンッ…。


会話の中に、ほんの少し混じった音。


その音を、都合よく聞き逃してはくれなかった。


「今の音は?」


「なんだろね〜。誰かいたりしてっ、きゃはは!」


やばい、バレた。


どうしよう。


だんだん近づいてくる足音に、私の鼓動は速くなる。
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