報復を最愛の君と
本当の両親
日差しがちょうどいい今日は、外ランチ日和だった。
「わぁ…!」
7月上旬に咲くハスとヒマワリの花がたくさん咲いていた。
とてもきれいなテラス。
「こんなところ、私が使ってもいいんでしょうか…」
「もちろんだよ。それに、僕が見てほしかっただけだから」
そのまま2人でテラスの席に座る。
すると、執事が食事を持ってきてくれた。
もちろん私の分も。
「ありがとうございます」
「どういたしまして。ラク様が誰かを呼ぶなんて、相当この方ことが好きなんですか?」
レタラに執事が聞くと、困ったような顔をした。
「余計なことを言うなよトモキ」
「ふふっ、これは申し訳ございません」
執事は笑って、来た道を戻っていった。
レタラは苦笑いをしながら私に言った。
「ごめん、気にしなくていいからね」
「すごく仲がいいんですね」
私がそう言うと、レタラはやわらかな表情を見せた。
その表情を見て、私の胸は痛んだ。
カナタのことは親友だと思ってる、でも昨日の会話…。
もしかしたら、カナタは私のことなんかどうとも思ってないのかも。
8年間の仲が、一瞬にして崩れ去ってしまった気がする。
「さて…と。本題に入っていいかな?」
レタラの言葉にハッとして、私は強くうなずいた。
「君にとって苦しい話はたくさんあると思う。でも、伝えないのはあまりに酷だから。今が、真実を告げるタイミングだと僕は思う」
私はゴクリと喉を鳴らした。
風景には似合わない雰囲気が、私をさらに緊張させる。
「単刀直入に言わせてもらうと………」
長い沈黙の後、レタラは衝撃の言葉を言った。
「君の本当の両親は殺された」
「っ…!!!」
「落ち着いて。しっかり全部説明するから」
どうにか落ち着こうと、私は何度も深呼吸する。
昨日カナタも言っていたことだった。
“本当の両親”…つまり、私は両親だと思っている2人は本当の親ではない?
確かに私には小さい頃の記憶がないし、実親ではなくてもわかるはずがない。
「君の故郷はアストラ村という小さな能力者達の村。イコロ宮殿から数十キロ離れた国内に位置している」
聞いたことがある。
この人間主義国で生まれてしまった能力者達は、普通は国外追放となったり処刑されたりする。
「能力者は呪い」と認識していて、たとえ我が子でも呪いだと言う。
ただ、その中でも少数派なのが「人間主義反対派」だ。
我が子が能力者なら、自分も国外追放として国内の能力者達の村に移住する人達。
お父さんとお母さんはその村の存在を知らない。
もし見つけていたら、絶対に潰している。
「僕は昔からよく家を抜け出していてね。アストラ村によく行っていたんだ」
「そう…なんですか。なら、私の過去を知ってるのって…」
「君が考えている通り、僕とヒメアは幼馴染だからだ。そして、ヒメアの両親の最後をこの目で見たよ」
「え…」
レタラと私は知り合いなのだろうと考えれば、私の実の両親とも仲が良かったと予想できる。
でも、“両親の最後”とはいったい…。
「アストラ村の住民はある人物の指示によって、村の人達は全員実験体になったよ」
「実験体?!そんなこと誰が…」
レタラは持っていたカップをテーブルに置く。
それから真剣な瞳で、私を見た。
「今から僕の見た真実を全て話すよ。君がこれからどうするべきか、よく考えるといい」
その言葉にゴクリと喉を鳴らし、私はうなずいた。
「わぁ…!」
7月上旬に咲くハスとヒマワリの花がたくさん咲いていた。
とてもきれいなテラス。
「こんなところ、私が使ってもいいんでしょうか…」
「もちろんだよ。それに、僕が見てほしかっただけだから」
そのまま2人でテラスの席に座る。
すると、執事が食事を持ってきてくれた。
もちろん私の分も。
「ありがとうございます」
「どういたしまして。ラク様が誰かを呼ぶなんて、相当この方ことが好きなんですか?」
レタラに執事が聞くと、困ったような顔をした。
「余計なことを言うなよトモキ」
「ふふっ、これは申し訳ございません」
執事は笑って、来た道を戻っていった。
レタラは苦笑いをしながら私に言った。
「ごめん、気にしなくていいからね」
「すごく仲がいいんですね」
私がそう言うと、レタラはやわらかな表情を見せた。
その表情を見て、私の胸は痛んだ。
カナタのことは親友だと思ってる、でも昨日の会話…。
もしかしたら、カナタは私のことなんかどうとも思ってないのかも。
8年間の仲が、一瞬にして崩れ去ってしまった気がする。
「さて…と。本題に入っていいかな?」
レタラの言葉にハッとして、私は強くうなずいた。
「君にとって苦しい話はたくさんあると思う。でも、伝えないのはあまりに酷だから。今が、真実を告げるタイミングだと僕は思う」
私はゴクリと喉を鳴らした。
風景には似合わない雰囲気が、私をさらに緊張させる。
「単刀直入に言わせてもらうと………」
長い沈黙の後、レタラは衝撃の言葉を言った。
「君の本当の両親は殺された」
「っ…!!!」
「落ち着いて。しっかり全部説明するから」
どうにか落ち着こうと、私は何度も深呼吸する。
昨日カナタも言っていたことだった。
“本当の両親”…つまり、私は両親だと思っている2人は本当の親ではない?
確かに私には小さい頃の記憶がないし、実親ではなくてもわかるはずがない。
「君の故郷はアストラ村という小さな能力者達の村。イコロ宮殿から数十キロ離れた国内に位置している」
聞いたことがある。
この人間主義国で生まれてしまった能力者達は、普通は国外追放となったり処刑されたりする。
「能力者は呪い」と認識していて、たとえ我が子でも呪いだと言う。
ただ、その中でも少数派なのが「人間主義反対派」だ。
我が子が能力者なら、自分も国外追放として国内の能力者達の村に移住する人達。
お父さんとお母さんはその村の存在を知らない。
もし見つけていたら、絶対に潰している。
「僕は昔からよく家を抜け出していてね。アストラ村によく行っていたんだ」
「そう…なんですか。なら、私の過去を知ってるのって…」
「君が考えている通り、僕とヒメアは幼馴染だからだ。そして、ヒメアの両親の最後をこの目で見たよ」
「え…」
レタラと私は知り合いなのだろうと考えれば、私の実の両親とも仲が良かったと予想できる。
でも、“両親の最後”とはいったい…。
「アストラ村の住民はある人物の指示によって、村の人達は全員実験体になったよ」
「実験体?!そんなこと誰が…」
レタラは持っていたカップをテーブルに置く。
それから真剣な瞳で、私を見た。
「今から僕の見た真実を全て話すよ。君がこれからどうするべきか、よく考えるといい」
その言葉にゴクリと喉を鳴らし、私はうなずいた。