君ともう一度、 恋を始めるために
それから莉奈が涼をパパと呼ぶようになって、数日。
気がつけば、12月も後半に突入した。
みんなが新年の準備に気忙しそうにする中で、涼は今までにないほど穏やかな時間を過ごしていた。

「パパ、本を読んで」

保育園が休みの日曜日は、朝から莉奈が涼の側を離れない。

「わかった。朝ごはんが終わったら読んであげるよ」
「ヤッター」

満面の笑顔で返事をする莉奈に、涼の顔もほころんでしまう。

「じゃあ、莉奈がパパのコーヒーを淹れるね」

そう言ってコーヒーメーカーに手を伸ばす莉奈。
しかし、ガラスのサーバーには淹れたてのコーヒーが入っており湯気も出ている。

「莉奈、危ないからパパがするよ」

そう言って動き出した涼だったが、一瞬遅かった。

ガシャン。
ガラスのサーバーは床に落ち、大きな音を立てた。
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