蛍火のような恋だった
「うおー!じゃあ、とびっきり可愛いビキニで!」
「はあ!?まじ意味わかんない、この変たーー」
「………ごめん」
目の前で言い合いをしている彩綾ちゃんと峯岸くんが、同時にこちらを見る。
「海行きたいんだけど、夏休みちょっと予定詰まってて……本当、ごめんね」
「あ……そっか。それじゃあ、仕方ないよね」
彩綾ちゃんはがっかりしたように、肩を下げる。
「じゃあじゃあ、梨花と凪くんと、山田さんと峯岸くんの4人で行けばいいじゃん!ね!ね!」
前川さんの明るい声が響く。
「岸田さんが行けないなら、仕方ないよねー。……あ、もうチャイム鳴っちゃった」
朝礼が始まる予鈴が鳴って、峯岸くんは自分のクラスに、彩綾ちゃんら自分の席に戻っていく。
前川さんは中島くんの腕を離して自分の机に戻ろうとしていたけど、その足を止めて。