君に恋をする予感〜運命の人は誰ですか!?〜
どうして。どうして霧島慧也は、私が本当に言って欲しかった言葉がわかったんだろう。

そのなんでも見通す目を持っているから?

…ううん、霧島慧也なら能力を使わなくても私の本当の気持ちに気づいてくれたはずだ。

だって誰よりも優しい人だって知ってるから。

私のことなんて最初から放っておけばよかったのに、何かと心配して言い方はきつくても私のことを思っていつだって優しさをくれた。

今だって一人で泣いていた私を引き止めに来てくれた。

それだけのことが、こんなにも嬉しいだなんて。


「…でもね、私の中学にも大切な友達たちがたくさんいるんだ。私の居場所はちゃんとある」


思い浮かぶのは、寧々や宏樹の顔。元気いっぱいなクラスメイトたち。


「…ああ。それでも、ずっと待ってる」


私が私のことを、私が持って生まれた能力を、もう少しだけ好きになれたその時なら、霧島慧也にもう一度会いに来れるかな。

…ううん、会いに来るよ。

私のもう一つの居場所であるこの学校に、私はきっと戻ってくる。

そんな予感がするから。




桜が咲く四月。

私たちは、中学三年生になった。
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