本屋のポチ
電車は雨がけぶる大きな橋と川を超え、次の駅にすべりこむ。乗客がいっせいに降り、彼は目ざとく空席を見つけて私をまず座らせ、自分もとなりに座った。照れくさそうに笑いながら。
(これは私に褒めてほしいんだな?)
「ありがとう」
「いえ」
「きみも1日お疲れ様」
「あなたも」
見つめあっておたがいに微笑んで、それからふたりとも本を取り出す。寄り添うようにして違う世界に没頭する。きっとふたりの本の内容はパラレルワールドだ。
(本好きの妄想)
「もうすぐ着くよ」
「あ、うん」
本に夢中になっている彼の肩を軽くたたく。本当に重症の本オタクだな。
降りる準備をし、出口にならぶ。彼はまだ本に未練があるのか、右手に持ったままだ。
「さ、ヨーグルト買いに行こうか」
(これは私に褒めてほしいんだな?)
「ありがとう」
「いえ」
「きみも1日お疲れ様」
「あなたも」
見つめあっておたがいに微笑んで、それからふたりとも本を取り出す。寄り添うようにして違う世界に没頭する。きっとふたりの本の内容はパラレルワールドだ。
(本好きの妄想)
「もうすぐ着くよ」
「あ、うん」
本に夢中になっている彼の肩を軽くたたく。本当に重症の本オタクだな。
降りる準備をし、出口にならぶ。彼はまだ本に未練があるのか、右手に持ったままだ。
「さ、ヨーグルト買いに行こうか」