(シナリオ版)塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
第7話 秘密の相棒のモデルは…
ひなたの部屋
古いアパート ジャージに眼鏡 前髪をちょんまげのように縛っているひなた。
暗めの照明。机の上には小さなTABOTと書かれたロボットとノートPC、工具が散乱している。
ひなた、座り込んで作業中。眉間にシワを寄せる。
ひなた
「駄目だーうまくいかない」
手のひらサイズのロボットを両手で持ち上げ、首をかしげる。
パソコンのディスプレイにはコードがびっしりと並んでいる。
ひなた
(プログラミングもやっぱり独学だけじゃ限界あるな)
PCに向かいながら、作業メモを取る。
ひなた
「手に職つけなきゃだし頑張ろ」
ロボットの頭部を外し、マイクやスピーカーの接続を確認。
ケーブルの端子が手元でカチッと音を立てる。
ひなた
「私に厳しく喝を入れてほしいんだよな」
ディスプレイを操作し、TABOTの電源を入れる。
TABOT(機械音声)
[ナニガ ウマク イカナイ? テツダオウカ?]
ひなた 難しい顔
「優しすぎるんだよね。もっとこう、冷たくて上から目線の感じで」
TABOT
[デハ テツダワナイ]
ひなた(クスッと笑う)
「ちょっとぎこちないな」
モニターに映るコードの一部を書き換えながら、ふと遠くを見る。
机の脇には、たすくの鬼指導集と書いたメモ。
ひなた
(……たすくくんみたいな怖くて、厳しくて、でも……真っ直ぐな言葉を)
たすくの過去のセリフを思い出しながら、コードに打ち込む。
画面に映るテキスト:たすく語録
《ばーか》
《待ってたら誰か来てくれるのかよ。人生ナメんな》
《一生負け犬でいるつもりか?》
《勉強しろ。強くなれ》
ひなた
「……厳しいなぁ……」
机にひじをついて懐かしそうな顔。
でも目は笑っている。
ひなた
(男子は苦手だけどたすく君は信頼できた。キツつぎてグサッとくるけど)
机の横にあるスマホを見つめる
「電話していいのかな」
TABOT
[ハヨカケロ]
ひなた スマホに手を伸ばす
【シーン:大学構内・通路】
たすく、クールに通路を歩いている。
前から来る蒼を見て、足を止める。
蒼 ニコニコおどけて
「あっ! 昨日ひなちゃんをさらった建築学科のキング殿」
たすく
「……あいつの名前はひなただ」
蒼(ニコニコ)
「はい。ひなただから“ひなちゃん”って呼んでますけど、なにか?」
たすく(ちょっとムッとしながら)
「別に……」
【マモル登場】ちゃらそうな友達
マモル たすくの肩に手をかけて
「おーたすく! なに一年に絡んでんの?」
たすく(無言)むすっとしている
マモル
「昨日たすくが1年生の女子拉致ったの噂になってた。告白でもした?」
たすく
「ばーか。ちげーよ」
【シーン:帰宅後たすくのマンション 広め 豪華】
たすく、スマホを見つめる。未登録の着信。
たすく
「……もしもし」
ひなた(電話の向こう・かすれる声)
「ひなたです……いきなりごめんなさい」
たすく(低く)
「なんで連絡しなかった?」
ひなた
「……なに話せばいいのか分かんなくて」
たすく
(話すことなんていくらでもあるだろが)
たすく(グッと眉を寄せて)
「困ってることとか、ないのかよ」
ひなた
「少しだけ、友達できたし。……大丈夫」
たすく
(……男か?)
たすく(ぶっきらぼうに)
「住所は」
ひなた(動揺して)
「住所って、えっ? 来るの?」
たすく
(理由なんて、あとから考える。今はあいつが気になってしょうがない)
場面描写
薄暗い住宅街。古びたアパートの前で、ジャージに眼鏡、ちょんまげ風に前髪を結んだひなたが慌てて飛び出してくる。
たすくが立っている。ジャケットと細身のデニム。
ひなた(慌てて)
「……あの、外じゃなんだから。散らかってるけど」
ひなた
「どどどどうぞ」
部屋に下着を干しっぱなしなのを見て
「キャ!」
慌てて押し入れに突っ込んで隠す。
ひなたの部屋 古びたアパート
机の上にはノートPCと工具。部屋全体がカオス。
たすく
「うちにいた時はキレイ好きっぽくなかったか?」
ひなた
「いや、実はそうでもなくて……」
(居候だからめちゃくちゃ頑張ってキレイにしてただけ……)
TABOTから電子音 ぴーぴー
たすく(TABOTを手に取る)
「なんだこれ」
ひなた
(たすく君モデルのロボットなんて、バレたら死ぬ!)
ひなた(焦って)
「わーっ!! ちょまっ!!」
TABOTを取ろうとして、転んでたすくの胸に飛び込んでしまう。
たすく、ひなたが倒れないように抱き留める。
見つめ合う二人 ひなた 真っ赤
たすく
「前もこんなことなかったか」
ひなた
「日陰がお似合いって……」
たすく 気まずい顔
「あれは……ちょっと言い過ぎた」
たすく顔アップ ひなたドキドキ
たすく
「ひなたには、日向が似合う」
キスしそうなくらい顔が近づく
たすく ひなたの頬に手をやる
ひなた 戸惑い&ドギマギ
二人、アップで見つめ合う。
TABOTが唐突にリマインド
〔ひなた、バイトの時間、早く行け。忘れ物すんな。電気消して戸締まりしろ。遅刻するような奴に明日はない〕
キス寸前だった二人、我に返る。真っ赤になる。
たすく TABOTをつまみ上げて
「口、悪くねーかこいつ」
TABOT
〔俺様をこいつって呼ぶな〕
たすく 呆れ顔
「ひなた、趣味悪いぞ。ロボットってもっと人間様に従順にしないとダメだろ」
ひなた TABOTのスイッチを切る
たすく(ロボットを見つめて)
「ロボット作ってんの? なんのために?」
ひなた(説明しようとしつつ)
「ええっと……将来のために、ロボットの研究してて。これは練習台っていうか」
たすく(苦笑して)
「研究熱心なのはいいけど、口も悪いし、性格に問題あるぞ。こいつ」
たすく(TABOTを指で軽く弾く)
「どうせなら、もう少しかわいげがある性格に設定したらどうだ」
ひなた やましい顔
(モデルって、バレたらヤバい……)
ひなた ごまかすために
「お茶をどうぞ!」
たすく 平静をよそおってお茶を飲みながら
「ヒナ、あの男と付き合ってんのか」
ひなた(ぽかんと)
「あの男? ロボットのこと?」
たすく(冷めたツッコミ)
「あほ」
たすく 立ち上がり
「バイトなんだろ? 帰るついでに送ってく」
場面転換
バイト先のコンビニ
送った後、店長の距離がひなたにやたら近くて、たすく面白くない顔。
「大学といい、モテ期か?」
(男にだけ出る蕁麻疹、治ったのか)
古いアパート ジャージに眼鏡 前髪をちょんまげのように縛っているひなた。
暗めの照明。机の上には小さなTABOTと書かれたロボットとノートPC、工具が散乱している。
ひなた、座り込んで作業中。眉間にシワを寄せる。
ひなた
「駄目だーうまくいかない」
手のひらサイズのロボットを両手で持ち上げ、首をかしげる。
パソコンのディスプレイにはコードがびっしりと並んでいる。
ひなた
(プログラミングもやっぱり独学だけじゃ限界あるな)
PCに向かいながら、作業メモを取る。
ひなた
「手に職つけなきゃだし頑張ろ」
ロボットの頭部を外し、マイクやスピーカーの接続を確認。
ケーブルの端子が手元でカチッと音を立てる。
ひなた
「私に厳しく喝を入れてほしいんだよな」
ディスプレイを操作し、TABOTの電源を入れる。
TABOT(機械音声)
[ナニガ ウマク イカナイ? テツダオウカ?]
ひなた 難しい顔
「優しすぎるんだよね。もっとこう、冷たくて上から目線の感じで」
TABOT
[デハ テツダワナイ]
ひなた(クスッと笑う)
「ちょっとぎこちないな」
モニターに映るコードの一部を書き換えながら、ふと遠くを見る。
机の脇には、たすくの鬼指導集と書いたメモ。
ひなた
(……たすくくんみたいな怖くて、厳しくて、でも……真っ直ぐな言葉を)
たすくの過去のセリフを思い出しながら、コードに打ち込む。
画面に映るテキスト:たすく語録
《ばーか》
《待ってたら誰か来てくれるのかよ。人生ナメんな》
《一生負け犬でいるつもりか?》
《勉強しろ。強くなれ》
ひなた
「……厳しいなぁ……」
机にひじをついて懐かしそうな顔。
でも目は笑っている。
ひなた
(男子は苦手だけどたすく君は信頼できた。キツつぎてグサッとくるけど)
机の横にあるスマホを見つめる
「電話していいのかな」
TABOT
[ハヨカケロ]
ひなた スマホに手を伸ばす
【シーン:大学構内・通路】
たすく、クールに通路を歩いている。
前から来る蒼を見て、足を止める。
蒼 ニコニコおどけて
「あっ! 昨日ひなちゃんをさらった建築学科のキング殿」
たすく
「……あいつの名前はひなただ」
蒼(ニコニコ)
「はい。ひなただから“ひなちゃん”って呼んでますけど、なにか?」
たすく(ちょっとムッとしながら)
「別に……」
【マモル登場】ちゃらそうな友達
マモル たすくの肩に手をかけて
「おーたすく! なに一年に絡んでんの?」
たすく(無言)むすっとしている
マモル
「昨日たすくが1年生の女子拉致ったの噂になってた。告白でもした?」
たすく
「ばーか。ちげーよ」
【シーン:帰宅後たすくのマンション 広め 豪華】
たすく、スマホを見つめる。未登録の着信。
たすく
「……もしもし」
ひなた(電話の向こう・かすれる声)
「ひなたです……いきなりごめんなさい」
たすく(低く)
「なんで連絡しなかった?」
ひなた
「……なに話せばいいのか分かんなくて」
たすく
(話すことなんていくらでもあるだろが)
たすく(グッと眉を寄せて)
「困ってることとか、ないのかよ」
ひなた
「少しだけ、友達できたし。……大丈夫」
たすく
(……男か?)
たすく(ぶっきらぼうに)
「住所は」
ひなた(動揺して)
「住所って、えっ? 来るの?」
たすく
(理由なんて、あとから考える。今はあいつが気になってしょうがない)
場面描写
薄暗い住宅街。古びたアパートの前で、ジャージに眼鏡、ちょんまげ風に前髪を結んだひなたが慌てて飛び出してくる。
たすくが立っている。ジャケットと細身のデニム。
ひなた(慌てて)
「……あの、外じゃなんだから。散らかってるけど」
ひなた
「どどどどうぞ」
部屋に下着を干しっぱなしなのを見て
「キャ!」
慌てて押し入れに突っ込んで隠す。
ひなたの部屋 古びたアパート
机の上にはノートPCと工具。部屋全体がカオス。
たすく
「うちにいた時はキレイ好きっぽくなかったか?」
ひなた
「いや、実はそうでもなくて……」
(居候だからめちゃくちゃ頑張ってキレイにしてただけ……)
TABOTから電子音 ぴーぴー
たすく(TABOTを手に取る)
「なんだこれ」
ひなた
(たすく君モデルのロボットなんて、バレたら死ぬ!)
ひなた(焦って)
「わーっ!! ちょまっ!!」
TABOTを取ろうとして、転んでたすくの胸に飛び込んでしまう。
たすく、ひなたが倒れないように抱き留める。
見つめ合う二人 ひなた 真っ赤
たすく
「前もこんなことなかったか」
ひなた
「日陰がお似合いって……」
たすく 気まずい顔
「あれは……ちょっと言い過ぎた」
たすく顔アップ ひなたドキドキ
たすく
「ひなたには、日向が似合う」
キスしそうなくらい顔が近づく
たすく ひなたの頬に手をやる
ひなた 戸惑い&ドギマギ
二人、アップで見つめ合う。
TABOTが唐突にリマインド
〔ひなた、バイトの時間、早く行け。忘れ物すんな。電気消して戸締まりしろ。遅刻するような奴に明日はない〕
キス寸前だった二人、我に返る。真っ赤になる。
たすく TABOTをつまみ上げて
「口、悪くねーかこいつ」
TABOT
〔俺様をこいつって呼ぶな〕
たすく 呆れ顔
「ひなた、趣味悪いぞ。ロボットってもっと人間様に従順にしないとダメだろ」
ひなた TABOTのスイッチを切る
たすく(ロボットを見つめて)
「ロボット作ってんの? なんのために?」
ひなた(説明しようとしつつ)
「ええっと……将来のために、ロボットの研究してて。これは練習台っていうか」
たすく(苦笑して)
「研究熱心なのはいいけど、口も悪いし、性格に問題あるぞ。こいつ」
たすく(TABOTを指で軽く弾く)
「どうせなら、もう少しかわいげがある性格に設定したらどうだ」
ひなた やましい顔
(モデルって、バレたらヤバい……)
ひなた ごまかすために
「お茶をどうぞ!」
たすく 平静をよそおってお茶を飲みながら
「ヒナ、あの男と付き合ってんのか」
ひなた(ぽかんと)
「あの男? ロボットのこと?」
たすく(冷めたツッコミ)
「あほ」
たすく 立ち上がり
「バイトなんだろ? 帰るついでに送ってく」
場面転換
バイト先のコンビニ
送った後、店長の距離がひなたにやたら近くて、たすく面白くない顔。
「大学といい、モテ期か?」
(男にだけ出る蕁麻疹、治ったのか)