溺愛の業火
「あはは。俺様だ!優しい松沢くんは、5分だけ時間をあげちゃうぞ。さっさとしないと、裏口から侵入するからな。」
何で、邪魔された俺より怒ってんだコイツ。
声が漏れていたのか、和叶は身を起こして服のボタンを留め始めた。
「ごめんな、和叶。」
「ううん。大丈夫。」
何が大丈夫なのかな。
突然の事で、少し混乱しているのか。
5分も経たず、玄関のインターホンが鳴る。
煩い連打。
ドアを開けると、俺より殺気立った松沢が居た。
裏口は開いていなかった。
邪魔する気しか感じられない。
「くくっ。お前の幸せなんてぶっ壊してやるよ。」
俺の怒りも吹っ飛ぶぐらい、ヤサグレてるなぁ。
「居るんだろ?知ってんだぜ。どこまで許してくれたんだ?ん?」
俺はため息を吐き出し、松沢の頭を軽く叩いた。
これくらいは許せ。
「入れよ。白い肌に、少し触れただけだ。邪魔しなくても……。」
どうだろうか。
松沢が止めてくれて、良かったのかもしれない。