クマとナデシコ 博堂会次期若頭候補の熊井宗一郎は撫子さんの愛が欲しい
しかし撫子の方はもう、泣きそうになっていた。
直接は触れられていないのに下腹部からはじんじんと快楽が込み上げ、宗一郎からの熱烈なアプローチに耐えられない。
それに、こんなにも宗一郎が興奮している様子を見るのは初めてだった。いや、ベッドを共にした時は大体こんな感じだったか。分からない。
でも、今日の彼は何か……違う。
手際よく寝間着と下着の全てを脱がされる頃には宗一郎もいつの間にか脱いでいた。それにちゃんとスキンまで手にして……それを涙の滲む目で追う撫子に「恥ずかしい」とはにかむ男のベビーフェイス。その甘さと獰猛さのギャップになんだか怖くなる。
全体の規格が大きい彼に膝を掬われれば勝手にお尻が持ち上がってしまう。
「撫子さん、怖い……?」
本気で心配をしている声のトーンに首を僅かに横に振れば宗一郎は安堵したようだった。
互いに息を張りつめ、撫子は無意識のうちに迫るモノから逃げようと……そして宗一郎は撫子が逃げないように分厚い体で正面から圧し潰してしまった。
揺れる間にもいいこ、いいこ、と頭を撫でてくる宗一郎に感情が掻き乱される。
四つ近く年齢が離れているのに、これでは立場が逆転している。
「撫子さん、気持ち良い?ゆっくりするから、体の力を抜いて」
強制的に耳元で聞かされる宗一郎の声だけで胸が切なくなってしまう。
足だってあられもない感じになっている筈なのに、そんな事お構いなしに彼は自分を抱き締めてあやすように頭を撫でてくれている。
落ち着く頃合いを探っているのだろうが撫子の体は宗一郎の重みで軋んでいた。
「全部、俺に任せて」
甘く囁かれる言葉に返事が出来ない。
「今は気持ち良いことだけを考えて」
降り落ちて来る魅惑の言葉に意識を蹂躙させられる。
「ね、俺が好きって言うと撫子さんは……ふふ、嬉しいな」
言葉が出ずとも勝手に体は宗一郎を求めてしまう。
「ああ、好き……愛してる。俺だけを見て、俺を……愛して」
無意識に逃げようと腰が引けてしまう。けれど半分のしかかっている宗一郎はさらに撫子を愛そうとする。
フーッ、フーッ、と次第に宗一郎の息が上がり始めた。
最初は余裕をまだ残していたようだったが撫子の体の強ばりがすっかり無くなっていることに気がつくと愛おしそうに抱き締める。
「そうく、ん……ま、って、あつ……い」
また体を捩ろうとする撫子だったが宗一郎は体勢を整えるように体を起こし、両手でがっちりと彼女の腰を掴み上げた。
「もう少ししても大丈夫そうですね」
「う、そ……」
じゃあ今までのは何だっ、た――。
撫子はもう顔を両手で覆いながら泣くように喘いでいた。
宗一郎は深く息をしながら腹の底から唸り、撫子の体は胸を突き出すように仰け反ったままびくびくと震え、果ててしまう。跳ねるような快楽の終わり……宗一郎は絶対に離さないとばかりに太い指が食い込む程、撫子の腰を掴んでいた。
「なでしこ、さ……ん?」
声もあげられずに涙を滲ませ、首筋まで赤くしている撫子が宗一郎の目下にあった。ぐったりと、快楽の余韻に動けないでいる彼女に気が付いた宗一郎は自分がとんでもない愛し方をしてしまったと悟り、息を飲む。
直接は触れられていないのに下腹部からはじんじんと快楽が込み上げ、宗一郎からの熱烈なアプローチに耐えられない。
それに、こんなにも宗一郎が興奮している様子を見るのは初めてだった。いや、ベッドを共にした時は大体こんな感じだったか。分からない。
でも、今日の彼は何か……違う。
手際よく寝間着と下着の全てを脱がされる頃には宗一郎もいつの間にか脱いでいた。それにちゃんとスキンまで手にして……それを涙の滲む目で追う撫子に「恥ずかしい」とはにかむ男のベビーフェイス。その甘さと獰猛さのギャップになんだか怖くなる。
全体の規格が大きい彼に膝を掬われれば勝手にお尻が持ち上がってしまう。
「撫子さん、怖い……?」
本気で心配をしている声のトーンに首を僅かに横に振れば宗一郎は安堵したようだった。
互いに息を張りつめ、撫子は無意識のうちに迫るモノから逃げようと……そして宗一郎は撫子が逃げないように分厚い体で正面から圧し潰してしまった。
揺れる間にもいいこ、いいこ、と頭を撫でてくる宗一郎に感情が掻き乱される。
四つ近く年齢が離れているのに、これでは立場が逆転している。
「撫子さん、気持ち良い?ゆっくりするから、体の力を抜いて」
強制的に耳元で聞かされる宗一郎の声だけで胸が切なくなってしまう。
足だってあられもない感じになっている筈なのに、そんな事お構いなしに彼は自分を抱き締めてあやすように頭を撫でてくれている。
落ち着く頃合いを探っているのだろうが撫子の体は宗一郎の重みで軋んでいた。
「全部、俺に任せて」
甘く囁かれる言葉に返事が出来ない。
「今は気持ち良いことだけを考えて」
降り落ちて来る魅惑の言葉に意識を蹂躙させられる。
「ね、俺が好きって言うと撫子さんは……ふふ、嬉しいな」
言葉が出ずとも勝手に体は宗一郎を求めてしまう。
「ああ、好き……愛してる。俺だけを見て、俺を……愛して」
無意識に逃げようと腰が引けてしまう。けれど半分のしかかっている宗一郎はさらに撫子を愛そうとする。
フーッ、フーッ、と次第に宗一郎の息が上がり始めた。
最初は余裕をまだ残していたようだったが撫子の体の強ばりがすっかり無くなっていることに気がつくと愛おしそうに抱き締める。
「そうく、ん……ま、って、あつ……い」
また体を捩ろうとする撫子だったが宗一郎は体勢を整えるように体を起こし、両手でがっちりと彼女の腰を掴み上げた。
「もう少ししても大丈夫そうですね」
「う、そ……」
じゃあ今までのは何だっ、た――。
撫子はもう顔を両手で覆いながら泣くように喘いでいた。
宗一郎は深く息をしながら腹の底から唸り、撫子の体は胸を突き出すように仰け反ったままびくびくと震え、果ててしまう。跳ねるような快楽の終わり……宗一郎は絶対に離さないとばかりに太い指が食い込む程、撫子の腰を掴んでいた。
「なでしこ、さ……ん?」
声もあげられずに涙を滲ませ、首筋まで赤くしている撫子が宗一郎の目下にあった。ぐったりと、快楽の余韻に動けないでいる彼女に気が付いた宗一郎は自分がとんでもない愛し方をしてしまったと悟り、息を飲む。