世界一孤独なピアニストは、恋の調律師に溶けてゆく

あとがき

最後のページまでお付き合いくださり、本当にありがとうございました。

この物語のテーマは、シンプルに言えば——
「親が敷いたレールの上を走るのって、時速何キロくらいまで耐えられるんだろう?」という話でした。(※個人差があります)

誰かの期待に応えようとすること。
自分の気持ちを後回しにしてしまうこと。
そしてふとした瞬間、「これって私の人生だっけ?」と立ち止まること。
璃子の揺れや迷いは、きっとどこかの誰かと少しずつ重なるものだと思います。

音楽を通して自分らしさに触れ、やっと一歩踏み出せた彼女のように、
読み終えたあと、読者の方の背中がほんの少しでも軽くなっていたら——
そんな願いを込めて、書きました。

ちなみに作中で登場したクラシック曲は、すべて実在する名曲たちです。
もし「このシーンの曲、どんな感じなんだろう」と思われたら、
YouTubeで検索するもよし、演奏会で偶然出会うもよし。
ページの先に、音が繋がっていたらとても嬉しいです。



🎹 物語に登場する主な演奏曲たち

◆ アルテミス国際ピアノコンクール本選より
・バッハ《平均律クラヴィーア曲集第1巻》第8番 変ホ短調 BWV 853
・ドビュッシー《映像 第1集》より《水の反映》
・ショパン《バラード第4番 ヘ短調 作品52》

◆ クリスマスコンサートより(シークレットゲスト出演)
・『サンタが街にやってくる』(軽やかなジャズ風アレンジ)
・ショパン《ノクターン 第2番 変ホ長調 Op.9-2》
・グリーグ《ノルウェー舞曲 第2番》

◆璃子と湊がKANERO会社ロビーで連弾したシーンとラスト
ラヴェル《マ・メール・ロワ》より〈眠れる森の美女のパヴァーヌ〉



もしこの物語が、音楽のようにどこかで心に残ってくれたなら。
そしてまた、別のページで再会できたなら。
それ以上に嬉しいことはありません。

それではまた、どこかの物語で。

桃井凛
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