月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
犯人………

「それが、王様の侍従の、ザーヒルって人だった。」

「ザーヒル?いかにも悪人そうな名前だな。」

「光清。そこがポイントじゃないでしょ。王様の侍従だよ?ラナーちゃんと一緒の立場の人だって。」

二人は変わらずに、冷静。

私としては、もっと驚いてほしい。


「で?王様はどうしたの?ラナーちゃんと一緒なら、そのザーヒルって人も、小さい時から王様の近くにいた人でしょ?」

光清はもう、この話には興味がないみたい。

「王様は侍従を解任したの。もう家に帰りなさいって。」

「それだけ?」

ときわが、物足りなさそうに言う。

「それだけでも十分なの!死ぬまで王様に仕えるのが侍従なんだから、解任されたら死ねって言われてるのと一緒。それに今さら帰る場所なんて、ないと思うよ。」

一方の私は、私情満載。

実際見てきたわけだから、それもそのはずなんだけど。

自分でも不思議だと思うくらい、みんなの事かばってる気がする。

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