月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
その時、ガサッと言う音がした。

ジャラールさんもハーキムさんも、刀を目の前に構える。

「クレハ。木の影に隠れていろ。」

それを合図に、二人は動き出した。

暗闇の中で、刀と刀が合わさる音と、火花が見えた。

私はジャラールさんに言われた通り、速攻木の影へ。

戦いが終わるのを、ひたすら待っていた。


元々少人数だったせいか、すぐに刀の音は聞こえなくなった。

終わり?

私は木の影から、顔を出してしまった。

「声を出すな。」

低い声が、耳元で聞こえる。

「死にたくなかったら、言う通りにしろ。」

黙っていると、私の首元に銀色に光る、短刀が突きつけられた。

「もういないか!」

ジャラールさんの声がする。

ハーキムさんが、残っている火が付いている小枝を、上に上げた。

「動いている者はいないようです。」


待って!

ここにいるの!

私は声無き声を上げた。


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