月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「クレハ!クレハは無事か!」

ジャラールさんが振り返って、木の影を見た時だ。

一人の敵に、捕まっている私を見つけた。

「ごめんなさい!」

「いや。落ち着け、クレハ。」

ジャラールさんとハーキムさんが、また刀を構える。

「この女の命を助けたければ、刀を捨てろ!」

私を捕らえた敵が、二人に言った。


案の定、二人は刀を目の前に、投げ捨てた。

「よし。そのままにしてろ。」

敵は私を捕まえたまま、自分が乗ってきた駱駝に近づく。

「クレハを離す約束だろ!」

ジャラールさんが、叫んだ。

「そんな約束は、しておらんわ!」

敵も叫ぶと、私は敵の駱駝の上に、放り込まれた。

「クレハ!」

ジャラールさんとハーキムさんは、走って敵の駱駝に来てくれたけれど、敵の方が早かった。

私はあっと言う間に、敵の駱駝でオアシスを離れて行く。

「ジャラールさん!」

「クレハ!」

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