月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
そりゃあそうだ。

そう思いながら、私は少し離れた木の木陰の幹の部分に、腰かけた。

「ねえ、さっきこの国が滅んでくれればって言ってたけれど、滅んだらどうする気なの?」

「どうもこうもない。変わらずにここで暮らすだけだ。」

「ここで?この国でって事?」

その男は、質問には答えず、手際よく集めた薪に、火を着けてた。

段々火が大きくなり、暑くなったのか、その男は羽織っていた布を取った。


そこから現れたのは、金髪の美少年だった。

どこか悲しげな、憂いのある青い瞳。

同じ美少年のジャラールさんでも、何かが違う。

私はその男の容姿に、目を奪われた。

「珍しいだろう。母譲りのブロンドだ。」

「ブロンド?あなたは、砂漠の国の人ではないの?」

その男は、また私の質問を無視して、薪を火の中に投げ入れる。

まるで、ハーキムさんみたいな人だ。


「腹は減ってないか?」

初めての、相手からの質問。

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