月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
捨て台詞を吐いて、女の子達は去って行った。

「そんなんだから、男に選ばれないんでしょ。」

私も捨て台詞を吐いてみたれど、聞いてくれる人はいない。

しばらくして、ときわが駆けつけてくれた。


「うわ!びしょ濡れ。早く着替えよう。」

「うん。」

やけに体にまとわりつく制服の上着を脱いで、私はときわと一緒に、教室に向かった。

「あのさ。これって、光清と付き合ったせい?」

ときわが上目使いで、質問をする。

「だとしても、光清には言わないで。」

「どして?」

「そんな事を知ったら、光清が困るでしょ?」

脱いだ上着からは滴が垂れ、シャツも肌にぴったりと張り付く。


「光清は困ったとしても、教えてもらえない方が苦しいよ。」

ときわの発言に、私はロックオン。

「光清は、紅葉を守るって言ったんでしょ。教えてもらえなかったら、助けるものも助けられないよ。」

確かにその通りだと、手をぎゅっと握る。

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