月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
日曜日は、朝から天気が良かった。

予定通り、9時に光清は迎えに来てくれた。

「おはよう、紅葉。」

「おはよう、光清。」

学校の時みたいに、いつも通り挨拶を交わすと、キッチンから母親と弟が、玄関を覗いていた。

「な、なに?二人供。」

頭だけ廊下に出てるから、ある意味怖いよ。


「まあ、ほほほ。」

今になって気取ったって、仕方ないよ。

お母さん。

「あの……確か、修学旅行の朝も、迎えに来て下さったわよね。」

「はい。」

「そうよね、そうよね。あら、そう。」

何を悟った?お母さん。

「ふふふ。お母さん、あの時からね。この子、カッコいいわ~って、思ってたのよ。」

なぜかお母さんは、私の背中を叩いた。

「もう、お母さん。光清は、私の彼氏だよ。」

「あら。大丈夫よ。お母さんには、お父さんがいるから。」

当たり前の事を言って、微笑む母親に、白目を向けたけれど、光清に見とれて気づかない母。

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