月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
私は何度も何度も、頷いた。

いつになるか分からないけれど、この国でジャラールさんとネシャートさん、みんなと一緒に生きていきたい。

そう思った。


「精霊の使いは、王子の妻となるか。」

少し離れていた場所で、この様子を見ていたヘサーム王子が、ため息混じりにそう呟いた。

「よかったな。願いが叶って。」

「はい。」

するとタンナーズさんが、ヘサーム王子の元へ近寄った。

「私も、タンナーズを妻に迎えられるよう、心を砕こう。」

「本当ですか!?ヘサーム様!」

二人で見つめ合っちゃって。

手を握っている私達よりも、二人の方がラブラブなんですけど……


「うっ……」

反対側ではナーデルさんが、また泣いている。

「クレハが、父さんのお嫁さんになるなんて……うっうっ……」

それをテラーテさんが、慰めている。

「今は思いっきり泣け、ナーデル。女なんて他に山ほどいるんだからな。」

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