月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
その時、ポケットの中に入っていた緑のペンダントから、スーっと光が現れた。

『クレハ。』

その光の中にいたのは、あのオアシスの精霊だった。

「あっ!」

『有り難う、クレハ。この国を救ってくれて。』

「いえいえ。そんな。はははっ!」

照れ笑いをしているうちに、オワシスの精霊を崇める一族の血を引くジャラールさんとネシャートさんは、膝を着いて、精霊に敬意を表している。

おっと?

これは私も同じ事、した方がいい系?

なんとなく、片膝を着いた時だった。

『クレハ、そなたはいいのですよ。』

「あっ、はい。」

精霊に言われ、また立ち尽くす羽目に。

一人だけ立ちぼうけなんて、気まずい。


『クレハ。そなたの世界にあった本では、このお話の終りは、ザーヒルにこの国を乗っ取られる形で、終わりを迎えていました。』

「へえ~、ザーヒルに。ザーヒルに?えっ、ええええええ!!」

心臓が飛び出る程に、びっくりした。

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