月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
『ですからクレハ。あなたが現実の世界に戻った時、あの本の結末は、今のように書き替えられているはず。安心してください。』


よかった……

よかった!

よかった!!


「うっうっうっ……」

泣くもんか、泣くもんか、泣くもんか!

ここで泣いたら、ナーデルさんと一緒になってしまう。


『そしてクレハ。もう一つ、あなたに伝えたい事があります。』

「へっ……」

『あなたがこの世界に来る為には、緑のペンダントを通して、私の力が必要ですが……』

するとオワシスの精霊は、そっとジャラールさんを見つめた。

『そこに控えているジャラール王子と、いつでも会えるように、しましょう。』

「えっ!」


ジャラールさんと、いつでも会える!?

ニンマリして、ジャラールさんを見てしまった。

ああ、嬉しさを隠せない。

私のニコニコ顔を見たジャラールさんは、笑いを堪えている。

それを見たネシャートさんでさえ、笑いを堪える為に、顔を反らしている。

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