月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
この人、タンナーズさんと結婚できるように頑張るとか言っておきながら、私の事諦めてないのか。

「いや、早いとか遅いとか、そういう問題では……」

「そうか?まだ子供だから、ジャラール王子のような美少年が好きなのだろう?もう少し大人になれば、俺のような色気のある男を好きに……」

「なりません!」

ったく。

この国の人達は、ハーレムの為だったら、誰でも口説くのか!

「冗談だ。」

ヘサーム王子が優しく微笑む。

「ジャラール王子は強くて優しくて、自分の大事なモノを命をかけて守れる男だ。クレハはいい男を選んだ。」

「えっ?」

ヘサーム王子がジャラールさんを誉めるって珍しい。

「そう思わないと、まるで俺の魅力が足りないように、聞こえるではないか。」

私の膝がガクッと落ちる。

そっちの問題?

「いづれにしても、幸せになれ。クレハ。」

「ヘサーム王子……」

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