月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「さすが、紅葉。」

「当たり前でしょう?これでも、毎日一緒にいたんだから。」

光清は、私はその台詞が嬉しかったらしく、笑顔の輝きが増す。

おっと。

ここまでの王子様スマイルは、まだ見た事がないぞ。

思わずクラっとする。

「大丈夫?紅葉!」

「あっ、うん……ちょっと、眩しかっただけ。」

「え?」

「いや、こっちの事。」

自分で倒れかかったのに、自分一人で起き上がる女子高生、ここに一人。

はい、分かってます。

私に差し伸べられる手が、ないことくらい。


でも、立ち上がった私の手を、光清が握る。

「そうだ。メリーゴーランド乗ろう。」

「あっ、光清!?」

手を引かれ、私はメリーゴーランドに連れて来られた。

乗っているのは、大抵子供とその親。

「なんか、恥ずかしくない?」

「恥ずかしい事なんてあるか!こういうのは、堂々と乗っていればいいんだ。」

光清の“オレ様”宣言?に、ある事を思い出す。

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