月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
ハーレムは浮気ではない。

全員本気だと言い放った、ハーキムさん。

「何笑ってんの?もしかして、今の台詞面白かった?」

「ううん。さあ、乗ろう。」

今度は私が、光清の手を引っ張って、目の前にあった馬に乗った。

隣同士で私達は乗ったけれど、上下に動くタイミングが逆。

なかなか光清と視線が合わないけれど、それはそれで楽しい。


「ほら!乗ってみるものだろう?」

光清のその言い方が、ジャラールさんと被る。

私は、思わず前を向いた。

「どうした?紅葉。」

その言葉にハッとして、ゆっくりと光清を見ると、だんだん光清が、ジャラールさんに見えてくる。

メリーゴーランドの音が、小さくなっていく。

遊園地の景色がボヤけて、砂漠の砂に変わって行く。


『クレハ。』


ジャラールさんの呼ぶ声が聞こえる。

「ジャラールさん……」

ボソッと呟いて、手を伸ばした瞬間。

誰かに、体を揺すられた。

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