月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
口は悪いけれど、ハーキムさん。

なかなか優しかったな。

「紅葉。」

振り向いた時に、カシャッと言う音がした。

「今の顔、写真に撮っちゃった。」

「うわあ。待って!絶対ブスだし。」

「大丈夫大丈夫。そんな紅葉も、俺は好き。」

「ん?」

「ん?」

二人で顔を見合わせる。

「ブスな私も?」

「自分をブスだって言っちゃう紅葉ね。」

上手く丸め込まれた気がするけど、悪い気はしない。


「紅葉。今日楽しかった?」

「うん。すっごい楽しかった。」

素直に喜びながら、大はしゃぎな私を見て、光清も手を挙げてはしゃいで見せた。

「次は、プラネタリウムとか行っちゃう?」

「プラネタリウム?」

「この前、ビルとか何もない場所って、天然のプラネタリウムみたいだって、言ってたでしょ?」

その言葉に、心臓が大きく鼓動を打つ。


脳裏に残るあの月夜の星空。

あれは、どんな精巧なプラネタリウムだって、表現できない。

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