月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
そして私は二人には内緒で、よく図書室を訪れていた。

無論、あの本がひょっこり、また出てきてくれるのではないかと思って。

できる限り毎日、足を運んでいるけれど、今のところ見つからない。

やっぱりジャラールさんと、ネシャートさんが結ばれる事になって、本の役目が終わったって事なのかな。

一つ一つ、背表紙を見ていく。

どれも皆、日本語の本ばかり。

「はああ……」

最近、ため息ばっかりついている。


あれ程くっついてきた緑色のペンダントも、今はない。

要するに、本もペンダントも、私を必要としていないのだ。


その時だった。

図書室のドアを開けて、誰かが図書室に入ってきた。

咄嗟に本棚に隠れる私。

なぜって、そんな変な本を一人探しているなんて、誰にも知られたくないから。

本棚の隅から、入ってきた人物を見る。

それはこの場で、一番会いたくない人物。

ときわと光清だった。

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