月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
体がドクンッと、波打つ。

なぜ二人が?

「ねえ、光清。気のせいなんじゃない?」

「いいや。本当に嫌な予感がするんだ。」

「嫌な予感って?」

「紅葉に、また大変な事が……」


その時、カシャンと何かが床に落ちた。

不思議に思って床を見ると、そこには私が待ち望んでいた物があった。

「緑のペンダント!?」

緑のペンダントを手に取ると、微かに女の人の声が聞こえた。


『クレハ。助けて下さい。』

「この声は……」

オアシスの精霊の声!

『助けて下さい。あのモノ達の国が、何者かに滅ぼされようとしているのです。』

「え?」

『クレハ。早く砂漠の国へ。砂漠の国へ行って、あの若き王を連れ戻して……』


砂漠の国!?

ジャラールさん達の国が、滅ぼされる!?

私は必死に本棚へ向かって、あのアラビア語の本を探した。


「紅葉!」

その姿を見つけた光清が、私の元へ駆け寄って来た。

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