月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
ふと後ろの棚から、ドサッと言う音がした。

不思議に思いながら、その落ちた本を拾って、手が震えた。

それは、あれだけ探しても見つからなかった、あの本だったからだ。

「どうして今?さっきは、あれだけ探しても、出てこなかったのに。」

私は、頭を左右に振った。

今は、そんな事考えている時じゃない。

本の最後の方から、ペラペラとページを捲る。

そして、見慣れたイラストを見つけた。

あの、ジャラールさんとネシャートさんが、お互い見つめ合いながら、微笑んでいるシーンだ。


このページは、変わっていないんだ。


安心しながら、何気なくそのページを、一枚捲った。

続きがある。

物語の続きがある。

「どうして……この前までは、このイラストで終わっていたのに。」

砂漠の国から帰って来た時まで、なかったこの続きのお話しが、精霊が助けてと言った事と、関係しているのだと思った。

でも、肝心な問題。

私にはこの文章が読めない。

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