月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「それ……」

ときわが私の手の中のペンダントを、じっと見た。

「エメラルドだよ。しかもそんな大きな石……それだけで、数千万はするよ?」

「いっ!」

私はびっくりして、ペンダントを落としそうになった。

こんなオモチャみたいなモノが、数千万?


「話は本当なんだね……」

ときわはボーッと、このペンダントを見ている。

「だって、物語の中のお話でしょう?」

私と光清は、一瞬考えた。

「まあ、それは……」

「そうだけど……」

物語の中のお話で、それだけじゃない。

「物語の中に出てくるオアシスの精霊が、紅葉を呼んでいるんだよね。」

「うん……」

なんて、不思議な体験なんだろう。

「分かった。その知り合いの事、紹介するよ。」

「有り難う、光清。」

さすが、光清とときわだったら、話は分かってくれるって思ったんだ。

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