月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「でも、これで一気にボルテージ上がった気しない?」

ときわが、ウィンクをした。

「さすがはときわ。」

光清はうんうんと、頷いている。

「と、言うわけで。そのアラビア語を訳してくれる人はどこにいるの?光清。」

「ああ、近くのエジプト料理出してる店のオーナーだよ。」

「エジプト料理?その人、どこの国の人?」

「エジプト。」

「エジプトなのに、アラビア語分かるの?」

「内容は合ってたって。」

ときわと光清のやりとりを聞いていると、つい笑ってしまう。

私の笑い声に、ときわも光清も振り向く。

「もう!それでこそ、ときわと光清だね。」

なぜか零れてきた涙を拭いた。

「行こう。そのエジプト料理のオーナーの店へ。」

私は、お昼休み終了1分前に、教室へ入った。

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