月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「早退する気?紅葉。」

「うん。」

私は荷物をカバンに詰めた。

もちろん、あの本も。

「こうしている間に、砂漠の国の人達は大変な事になっているかもしれない。居ても立ってもいられないよ。」

そして私は、カバンを持って、教室を出た。


「あら、宮津さん。どこへ行くの?」

次の授業で来た先生が、教室のドアを塞ぐ。

「先生、体調悪いので早退します。」

「体調不良?一人で帰れるの?」

「大丈夫です。」

そして私は、教室を脱出した。


「先生!私も体調悪いです!」

「先生!俺も!」

続いてときわと光清も、脱出成功。

こうして、私達三人は学校を抜け出して、アラビア語が分かるというエジプト人のオーナーの店へと、向かった。

「明日、先生に怒られるね。」

「大丈夫だよ。体調不良なんだし。」

「こんなにピンピンしてるけどね。」

光清先導の元、三人で自転車を走らせた。

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