月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
自転車を漕ぎに漕いで、1時間。

ようやく光清の言っていたお店へ到着。

「いらっしゃいませ。」

迎えてくれたオーナーは、想像と違った。

砂漠の国で出会った人達は、みんなスラッとした長身なのに、その人は私達と同じくらいの背で、小太りだった。

「光清君。また来てくれたね。」

小太りのオーナーは、光清が来てくれた事に、とても嬉しがっていたが、光清はそんな事お構い無く、私からその本を受け取った。

「オーナー。この本の続き、また訳してほしいんだ。」

そして光清は、オーナーの前に、あの本を開いて見せた。

「この本?これは、もう最後まで、教えた。」

「そう言わずに、見てほしいんだ。」

不思議そうにオーナーは、その本を手に取った。

「これは!とても不思議!この前の時で、この本の文章、終わっていたはず。でも今見ると、続いているね。」

オーナーの一言に、背筋がゾクッとする。

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