月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
パチッと目を開けた時、私の周りは火の海だった。

「ええっ!?」

起き上がったけれど、周りの煙を吸って、咳き込んだ。

私、ここで死ぬの?

そんなの嫌だ!

ジャラールさんに会うまでは、私、死ねない!

近くにあったシーツで鼻を押さえ、熱くなっているドアノブを、布で覆って回した。

幸いにもドアが開き、私は次の部屋のドアを開け、広い廊下に出た。

遠くに銃を持った兵士がいる。

敵?味方?

私は廊下にあった、飾りの影に隠れた。

「ここだ!ここにジャラール王子の客人がいるんだ!」

そう言って、今私が開けたドアを、乱暴にこじ開ける兵士。

どうしよう。

私、あの人達に囚われたら、殺されるのかな。


ドキドキする。

早く味方に会わないと。

しばらくして、その兵士達がまた、廊下に出てきた。

「客人がいないぞ!」

「そんなバカな!ずっと寝たままなのに。」

私が起きた事を、悟られた?

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