月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「探せ!」

兵士の一人の言葉に、生きた心地がしない。

私を探している。

「客人を助けられなかったら、ジャラール王子に会わす顔がない!我々の任務は、客人をお守りすることだ!」

兵士達が、大きな声で返事をし、ジリジリになる。


助かった。

この人達は味方だ!


「私はここにいます!」

物影から、私は兵士の前に姿を現した。

「あなたは!」

一番偉そうな兵士が、私の前に膝を付いた。

「ご無事でございましたか。クレハ様。」

「はい。心配かけてごめんなさい。」

散っていた他の兵士達も戻ってきて、私の前に集合した。

「クレハ様。こちらです。」

「はい。」

火の海が迫る中、私はその兵士達の案内で、広場に出た。

「静かに!」

兵士達のリーダーが、柱の影に隠れる。

「ザーヒルの兵です。」

タタタッと黒づくめの兵士達が、広場を駆け抜けた。

似ている。

いつか砂漠の中で、襲われた兵士に。

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