痛くしないで!~先生と始める甘い治療は胸がドキドキしかしません!~
 目の前にフリフリのフリル満載の白エプロンをつけた百合がいる。三嶌は自室にカメラを仕込んでいなかったことを後悔した。百合が料理を作り出したら即ネットで買って取り付けようと考えている。

「キッチン、お借りしますね。先生はゆっくり待っていてください」

 膝まづいて可愛く微笑む百合がそんなセリフを吐くので正直このまま押し倒したいくらいである。

「ありがとう。楽しみに待ってるよ。百合は料理が得意なんだね」

「いえ! 普段全然しません!」

「え」

 自信たっぷりに言う割にセリフと合っていない。

「お菓子を作るのが得意なの?」

 料理をしないくせにいきなりのプリンアラモード? さすがの三嶌もここは突っ込んだ。

「いえ! お菓子こそ食べる専門です!」

 だから自信たっぷりに言う割に内容がズレている。

「でもこれは作れる気がするんです! りりなちゃんのレシピ本は何度も読んでますので!」

 読んでいるだけで作った経験はなさそうである。それなのに無駄に自信を持っている、しかも作れる気で作ろうとしている百合に呆気に取られた。

「頑張ります!」

 もはやりりなちゃんのせいで百合のテンションがおかしくなっていると三嶌は若干不安になった。
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