痛くしないで!~先生と始める甘い治療は胸がドキドキしかしません!~
三嶌の声に威圧感はないのにそれ以上言うなと言われているような圧がある。香苗は口を噤んで三嶌の言葉を待った。
「今日アポとれてるから予約表にいれておいて? TBIからお願いするよ」
「……はい、わかりました」
すべて飲み込んだ香苗は優秀なスタッフだと三嶌は思う。
開院から傍で育ててきて実に自分好みに育ったと内心ほくそ笑む。
だからこそ、本音も本当は言いたい。
「会えばわかるよ」
三嶌の言葉に香苗は目を剝いた。瞬間これは確信に繋がった。
「おはようございまぁす」
「おはよう、桃瀬くん、一番チェアーの咬合紙ストックなくなっちゃった。補充お願いしていい?」
「はぁい、了解しました~」
ニコッと笑って三嶌は院長室へ消えていった。それを黙って見送る香苗の様子に受付アシスタントの桃瀬が異変に気付く。
「先輩? どうしましたぁ? なんかありました?」
「やばいよ、桃ちゃん。この患者やばいよ!」
桃瀬にカルテを渡して香苗は少し興奮気味になっている。その姿に桃瀬は若干引きつつもカルテに目を通したのだが……。
「今日アポとれてるから予約表にいれておいて? TBIからお願いするよ」
「……はい、わかりました」
すべて飲み込んだ香苗は優秀なスタッフだと三嶌は思う。
開院から傍で育ててきて実に自分好みに育ったと内心ほくそ笑む。
だからこそ、本音も本当は言いたい。
「会えばわかるよ」
三嶌の言葉に香苗は目を剝いた。瞬間これは確信に繋がった。
「おはようございまぁす」
「おはよう、桃瀬くん、一番チェアーの咬合紙ストックなくなっちゃった。補充お願いしていい?」
「はぁい、了解しました~」
ニコッと笑って三嶌は院長室へ消えていった。それを黙って見送る香苗の様子に受付アシスタントの桃瀬が異変に気付く。
「先輩? どうしましたぁ? なんかありました?」
「やばいよ、桃ちゃん。この患者やばいよ!」
桃瀬にカルテを渡して香苗は少し興奮気味になっている。その姿に桃瀬は若干引きつつもカルテに目を通したのだが……。