過つは彼の性、許すは我の心 弐
カズミさんに再度お礼を言って、その部屋に向かう。
部屋を一応ノックして入れば「どうぞ」と言う声が聞こえて、あれ?となりながら、扉を開けた。
「おはよう綴ちゃん」
「おはよう綴」
「木野島君、清維おはよう」
部屋にいたのは、獅帥君のシンカンとされる彼等と清維だった。
改めて彼等もこの背景に馴染むレベルなんだなあと改めて思いつつ、
「ほらほら座って2人とも」
「ありがとう」
私は、そう言ってくれた木野島君と清維が空けてくれたソファーに座り、獅帥君は1人用の椅子に座った。
良い匂いのする軽めの朝食と言ったスープとパンを、ほくほくの気持ちで手を付ける。
ああ何かジンワリする…。
ジリジリとした緊張感がずっと続いていて、寝てもあんまりスッキリしていなかったんだけれど、凄い心身に沁みる感じがした。
そうだ、
「凌久君見掛けてない?」
「アイツなら朝来た時にすれ違った。今寝てると思う」
「そうなんだ…」
以外にも反応してくれた火ノ宮君の言葉に、取り敢えずは良かったと思うべきか。後で顔だけでも見に行こうと心の中に留めておく。
「昨日は大変だったね」
もう木野島君達が知っている事にも、驚きはないが、気になる事があった。
「木野島君達は昨日のパーティーに出席していたの?」