結婚式の日に裏切られた花嫁は、新しい恋に戸惑いを隠せない
ベッドにもぐりこむ前に、彩奈はパソコンを開いた。
いつもの習慣だったが、メールが届いているのに気がついた。
「誠子先輩からだ」
話し相手がいないから、いつのまにかひとりごとが増えていた。
メールは大学時代の先輩の藤沢誠子からで、読んでみたら温かい気持ちのこもった内容だった。
【彩奈、元気にしてる】
「は~い」と、返事をする。
【ちゃんと食べてるかな】
【バイトもいいけど、コンビニ弁当ばっかりじゃあダメよ】
「気をつけます」
そういえば、今日は夕食を食べそびれていた。
【十一月の試験まで、しっかり勉強しておいて。想定問題を添付します】
開いてみると、かなりの量の英文の問題だった。
【彩奈が試験に合格したら、うちの会社でビシバシしごくからね】
誠子は検定に合格するのを期待してくれている。
彩奈にとって、心強い応援団だ。
【近いうちにおいしいもの食べに行きましょう。彩菜は肉かな】
「先輩、回らないお寿司がいいです」
食べ物のことを考えたら、なんだかおなかがすいてきた。
明日の朝こそしっかり食べようと、彩奈は冷蔵庫の中にあるもので何が作れるか考える。