結婚式の日に裏切られた花嫁は、新しい恋に戸惑いを隠せない

「どうしたの?」

「お父さんの着替えを手伝っていたら目が覚めたらしくて、リビングにいないのよ」

海里はあまりぐずる子ではないから、目が覚めてもケロッとひとりで遊んでいるはずだ。

「お庭かしら」

「まさか」

応接室のカーテンを開けると、芝生が広がる庭が見える。

やはり海里はひとりで外に出たようで、ボールを手に走っている。

「危ないからひとりはダメって言ってるのに」

母が追いかけようとしかけたが、彩奈の方が早かった。

「私が行くわ」

なにしろやんちゃだから、ジャングルジムもひとりでスイスイ登っていく子だ。
応接室の大きな掃き出し窓を開けて、ベランダ履きをはいて庭に出る。

「海里、お部屋に戻って」

「やだ~」

彩奈をからかうように、ジャングルジムに向かって走り出した。

「ボールは置いて」

そう声をかけても、手にボールを持ったままジャングルジムに登っていく。

さすがに気になったのか、湊斗まで出てきた。



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