隠れ美少女とクール系男子
「いったぁぁぁ!!! 誰だよ、俺をぶったやつ! 脳が揺れたんだけど!」

「わたしだけど? "葵"」



 頭を抑えて後ろを向いた葵はわたしを見るなり、どんどん顔が真っ青になっていく。



「え、あ、愛笑? どうしたの、すごく怒っていらっしゃる……」

「なんでだと思うー?」



 わたしは真顔でさらに詰め寄る。……と言っても真顔以外の表情ができないからなのだが。


「すみません、わからないです……」

「なんで私のことを言いふらしているのー?」

「自分の妹が可愛くて、つい……」

「シスコンのバカ兄ちゃんもそろそろ卒業してよねー」



 わたしは、部屋の奥へ行き生徒会長らしき大きめの机で止まると葵の方に振り向く。



「ここ、葵の席?」

「はい、そうです……」

「これ、弁当だから。次、忘れても届けないからね」

「はい。申し訳ございませんでした……」



 そう言って縮こまっている葵。
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