王子と姫の溺れる愛
芽梨の通う、大学前。
琉王の運転する車がゆっくり止まる。

「――――はぁ…着いちゃったね…」

「はい。
琉王さん、いつもありがとうございます!」

「うん…
メグ、もう一度だけキスさせて?」

「……//////」
(今朝から何度もしてるのに//////)

「ほら、メグ!
顔、こっち!」

「はい//////」

琉王の方に顔が近づけると、口唇が重なった。
そして離れて、額と額をくっつけた琉王。

「はぁ…ダメだ…
キスしたら、余計に離れられなくなった…
このまま、会社に連れてってい?」

「さ、さすがにそれは…//////」

「冗談だよ(笑)
じゃあ、メグ。
何かあったらすぐに連絡して?」

「はい!」
頷き微笑むと、琉王が運転席を降りた。
そして助手席のドア前に移動する。

ドアを開けて「おいで?」と手を差し出した。

その大きな手を握る。
引き寄せられて、車から降りた。

「いってらっしゃい、メグ!」

「はい!行ってまいります!」
小さく手を振り、門をくぐる芽梨。

それを見えなくなるまで見送って、琉王は再び車に乗り込んだ。
そしてスマホを操作して、スピーカーで電話をかける。

『琉王?』

「恵也、おはよう。
ごめんね、メグといたから無視してた」

『………フッ…相変わらず、正直っつうか…冷たいなぁー(笑)』

「で、何?」

『まぁ、そこも琉王だし俺は好きだけど!』

「だから何?」

『結婚!したろ?
祝いてぇし、飲みに行かね?』

「飲みにってことは、夜だよね?」

『まぁな。
何?昼から飲みたいの?』

「夜はダメだ。
メグと離れたくない」

『じゃあ…嫁さん連れてくれば?』

「………うーん…でも、メグはまだお酒は飲んだことないんだ。
二十歳の誕生日を終えたばかりだからね…」

『ソフトドリンクも充実してるぞ?
な?来いよ!
お祝いなんだからさ!」

そこまで言われては断れない。
それに“メグが一緒なら、何でもいい”
そんな気持ちで受け入れた。

しかし、当の芽梨には「せっかくなので、ご友人同士で楽しんできてください!私は、実家に行きますから!ご心配なく!」と言われてしまう。

もちろん「メグが行かないなら、行かない」と断ろうとしたが“主役が行かないなんておかしい”と言われてしまい、結局琉王は一人で向かうことになった。


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