婚約者が妹と結婚したいと言ってきたので、私は身を引こうと決めました
グレイブと過ごす夜が続く中、私はふと気づいた。

この人となら、もしかしたら幸せになれるかもしれないと。

幼馴染で、時に厳しく、時に優しく、いつも私のそばにいてくれたグレイブ。

彼の無骨な言葉や行動は、嘘のない本当の気持ちの表れだと感じていた。


ある晩、いつものように窓辺で彼と話していると、私は自然に彼の胸にそっと寄り添っていた。

心の奥から湧き上がる素直な気持ちを伝えたかった。


「グレイブ……私でよければ、結婚してくれる?」

その言葉を告げると、彼は驚いたように一瞬目を見開いた。

でもすぐに、力強く私の手を握り返し、真剣な瞳で言った。

「当たり前だろ。君以外に誰と結婚するというんだ。」


その言葉に胸が熱くなり、涙がこぼれそうになる。

彼の誠実な想いに触れ、私はようやく心からの安心を得た。

これからどんな困難があっても、彼となら乗り越えられると信じられた。


「不思議ね。私達幼馴染だったのに。」

「俺はとっくに幼馴染は通り越していた。俺の恋しい人になっていた。」

私はその言葉を聞いて、グレイブを信頼しきっていた。

彼となら、新しい人生をやり直せる。

そして、両親もグレイブとだったら、結婚を許してくれるものだと。


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