婚約者が妹と結婚したいと言ってきたので、私は身を引こうと決めました
「――じゃあ、行こう」

「え……?」

「君を迎えに行くよ、結婚式の日に。俺が、君をさらいに行く」

「そんな……! だって、それは……」

「そんな状態で、結婚なんて無理だろ。心がそこにないんだ。誰の許しもいらない。俺は、君を守るって決めた。今度こそ、迷わない」

彼の胸の中で私は震えた。夢でも聞き間違いでもない。これは――希望だった。


「……本当に来てくれるの?」

「当たり前だ。君をあんな奴の手に渡してたまるか。もう誰にも何も言わせない。俺は、アーリンと結婚する。」

その言葉に、私は深く頷いた。

「私、待ってる。たとえ世界中を敵に回しても、あなたが来てくれるなら、私は行くわ。」


静かな夜に、二人の決意だけが強く響いた。遠く鐘の音が鳴り、結婚式まで残された時間を告げていた。

だがその瞬間、私の瞳に再び光が灯った。

これは終わりではない――新しい始まり。

そして 私ははもう迷わなかった。

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