婚約者が妹と結婚したいと言ってきたので、私は身を引こうと決めました
でも、私の必死の願いはクリフに届かなかった。

「どうすればいいの?」

私の声は震えていた。

「愛人になるのだろ。だったら、体を差し出せ。」

私はあまりの要求に、その場に座り込んでしまった。


まだグレイブにも触れられていない体。

こんな形で奪われるなんて。

「……っ!」

でも、それでグレイブの命を救えるのなら。

「はぁ……」

私は、自分の服を拭い捨てた。

「これで……どう……」

クリフのじっと見る視線が、私の体を見渡す。

「本当に、グレイブに触れられていないのか。」

細かに震える体に、そう感ずいたみたいだ。

「そうよ。結婚するまで、触れないって約束だから。」

するとクリフは、私の胸に触れた。

「ふっ……」

なぜか感じてしまって、怖くて震えた。

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