年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない
「どうして鷹野機長なの? 彼には私の方がふさわしい!!」
その瞬間、私は手を止めて彼女を見つめた。これが彼女の本音なのだろう。
「年齢だって私の方が近いし、年上で何の取り柄もないアンタなんか、彼の役に立つはずがない!」
またこのセリフ。役に立つとは一体なんだというのだろうか。何度も聞かされたこの単語を聞いて、今までの我慢があふれ出る。
「じゃあ、沙羅はどう役に立てるの?」
思わず口をついて出た言葉だった。沙羅は一瞬だけ目を見開き、その後、眉をさらに吊り上げた。
今までひと言えば十、文句が返ってくるし、そのあとなにかしら嫌がらせをされることも多かった。だから、いつしか沙羅に言い返すことはなくなっていた。でも、自分でも驚いてしまったが、久しぶりに言い返していた。