年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない

「は? どうやってですって? 姉さんよりよっぽど彼の隣が似合うわよ。私の方が」
沙羅の声が怒りで震えているのがわかった。確かに彼ほど目立つ人の隣にいるなら、沙羅の方が外見的には似合うのかもしれない。でも、今回見合いをしたのは私で、結婚するのも私だ。それが事実だった。

「じゃあ、どうすればいいの? お父様に言って。私が望んで決めたことじゃないわ」
自分でも驚くほど淡々とした口調で、そう返すことができた。

私の態度が気に入らなかったのだろう。沙羅は鬼のような形相で私を睨みつけると、苛立ちを隠そうともせず、わざと大きな音を立てて床を踏み鳴らし、乱暴にドアを開けて部屋を出て行った。

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