年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない
「人って、あまりにも衝撃が大きいと、かえって冷静になるのかも」
そう言いながら、芽衣は箸を置き、小さく息を吐いた。
「結婚と、社長の令嬢って話をするってことは……その関係ってこと?」
芽衣が慎重に言葉を選びながら尋ねる。
「そう、いわゆる政略結婚」
私は静かに答えた。そう、これは政略結婚なのだ。お互いに利点があり、ビジネスの延長線上にあるもの。
「その話をしてたの。鷹野機長と」
そう続けると、芽衣がわずかに眉をひそめた。
「そこで酔っ払いに絡まれて、バタバタと店をあとにして迷惑をかけ……」
「ストップ!!」
突然、芽衣が少し大きな声で私の話を遮った。
「やっぱり無理。冷静でいるなんて」
私はあえてさらりと奏多君が相手だと話したが、さすがに驚くだろう。